2022お米栽培フォト日記

南阿蘇風景 南郷谷
南阿蘇の俵山側から東を見た景色。左が阿蘇の内輪山で、右側が阿蘇の外輪山。その間に平らな土地が広がっている。赤印で▼マークがしてある付近が新しい田んぼ

今年から縁あって新しい田んぼで米作りを始めました。

というのも、3年前に新しい家に引っ越しましたが、田んぼは以前の家の近辺でしたので、トラクターで田んぼへ向かうのも片道50分かかっていました。すると、いつも良くしてくれる方が「親戚が田んぼを辞めるんでどうかな?」という話を持ってきてくれました。

そこで、ちょうど今まで作っていた田んぼも上手く次の人へ引き継げて、今年から新しい田んぼで稲を作らせてもらえることになりました。いろいろなつながりに感謝です。

 新しい田んぼも家からトラクターで片道20分はするのですがだいぶ近くなりました。4枚田んぼがありまして、今年は3枚を稲作に、1枚を大豆作に使いました。

すべての田が近くにまとまっていてアクセスがいいのですが、2枚は阿蘇の内輪山からの水が来ていて、もう2枚は阿蘇の外輪山(久木野側)からの水が来ているという田んぼになっています。なので水路掃除は2箇所行きます。阿蘇の内側からも外側からも水がもらえてなかなか気に入っております。

 

 


早速、昨年の10月から田んぼの土作りを始めました。地主さんが作っていたワラを分解して早く栄養にするために、秋のうちからトラクターでワラをかき混ぜました。秋越し(あきおこし)という作業です。この時に、ワラの分解を早めるために地元の堆肥を作っているセンター(南阿蘇有機堆肥センター)から堆肥を買って反に1.2t撒いてからトラクターで混ぜました。


苗箱用の土作り。高森の山土を軽トラ一杯分買って、毎年作っています。


 温湯消毒:モミを65度のお湯に10分漬けて、雑菌を消毒する技術です。低温殺菌牛乳と同じような考え方です。今年もお風呂でやりました。


温湯消毒を終えたモミは催芽処理といいまして、冷たい水にエアーポンプで空気を送りながら10日間ぐらい漬けておきます。そうすると、種まきしたときにモミの発芽が揃います。つまりモミを目覚ましてあげる作業です。

モミ 籾 催芽処理
催芽処理2022.04.09

種蒔き。催芽処理を終えた種モミを播種機で均一に蒔きます。うちは薄蒔きで一つの苗箱に100g以下の種籾を蒔きます。

種蒔き2022.04.21
種蒔き2022.04.21

種まきして土をかぶせた苗箱をビニールハウスの中に並べて、太陽シートという銀色のシートを被せます。太陽シートが優れもので、外側が35度とかになっても中は25度ぐらいで、稲にちょうどよい温度を保ってくれます。3~4日もすれば小さい芽が出てきます。曇りの日などを狙って太陽シートを剥がします。


プール育苗。ある程度、稲が大きくなってきてからビニールハウスに作ったプールに水を張ります。これによって、苗が暑くなりすぎたり、寒くなりすぎたりしなくなるのと、乾燥した時にはびこる雑菌に対処できるようになり、比較的楽に健全な苗を育てることができます。


荒起し。苗作りと同時並行で田んぼも整備していきます。今年は初めての田んぼで上流の人が水を使い終わらないと私のところへ水が来ないという事態があり、来年に向けて対応が必要だと感じました。なんとか田植えの出来る状態へ仕上げられました。


タンニン鉄。稲に限らず植物は鉄をはじめミネラル分も重要です。田んぼには鉄は実はまあまあるのですが吸収しにくい いわゆる錆びた鉄の状態で沢山あります。お茶などに多く含まれるタンニンと鉄が結びつくと植物にも吸収しやすいタンニン鉄となります。知り合いとなったお茶屋さんにお茶のクズをもらい、鉄と反応させて田んぼに撒いてみました。

 

 

身近な材料を用いて、地域の物質を循環して、田んぼ作りが今後もできると良いなあと考えています。


いよいよ田植え。毎年恒例の外側をぐるっと一周植えるのは息子の役目です。

どこの畑に何枚の苗箱を使ってどう植えたなどのデータはスマホで写真を撮って直ぐにデータを入力しています。


田植え後は地道な作業が続きますが、実はこれが一番長く続く作業です


今年は10月8日に収穫しました。


収穫したお米はライスセンターで乾燥と袋詰めをしまして、家に持って帰ります。

 

今年は豊作で99袋できました!一反当たり約8俵採れた計算になります。

是非とも、皆さんに美味しく食べていただきたいと思います。

毎月○kgずつなどの定期購入も受け付けております。ご希望の間隔(毎月や隔月など)やキロ数をお伝え下さい。

お味噌なども一緒に注文できます(その場合はクール便になります)。玄米600円/kg、白米650円/kg、分づき米650円/kgです。

どうぞよろしくお願いいたします。